Il quaderno d'Estate Ⅱ

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表現者・高橋大輔の拓く道 氷爆を観て その2

Ice Explosion 2023(氷爆)の最大の特徴は、かなだいの二人に加えて、マッシモ・スカリが、振付だけでなくおそらくディレクターとしても働いているということでした。

ご存じのようにスカリは(実は私のリアル友に"マッシモ"君がいるので、振付師の方のマッシモは名字呼びしたくなるのですw)、アイスダンス・チーム、ファィエラ&スカリとして活躍し、現役引退後はアメリカで振付師として活動しています。そしてデトロイトのカメレンゴ組にいた現役時代からカメ先生のもとに振付にきていた大ちゃんと親しくしていた仲。だから二人の友人付き合いはけっこう長いわけですし、さらに哉中ちゃんとは、かなクリ組時代にズエワ組で深く関わっていたという二重のご縁。

今回、スカリを招いたことで、ショーのレベルが格段に上がったことは間違いありません。しかもコレオだけでなく、スケーターとしてもグループナンバーや哉中ちゃんとのデュエットで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

このスカリに加えて、常連コレオ賢二先生、そしてケイトリンの振付師としての手腕によって、氷爆ならではのスタイルが確立されていました。

 

第一部は従来のショーに近い個々のスケーターのソロプロにグループナンバーが組み合わされた構成で、第二部も基本は同じなのですが、シームレスに各プロが続けて演じられ、MCさんの紹介なしで進んでいきました。要するに演技の前後の拍手(およびスタオベ)のタイミングなしとなりました。これをさびしい取る向きもあるかもしれませんが、このショーのコンセプトを強調する効果があって、私はとてもよかったと思います。

プロデューサー大ちゃんによれば、参加スケーター達には滑るプログラムのリクエストをしていたそうですが、そうすると例えば二部でミハル・プレジナが滑った現役時代の"鼓童"も大ちゃん達主催側のリクエストなんですね…ソチ前からのスケートファンには思い出深いプログラムをまた生で見られた上に、まるで氷爆の第二部のために作られたかのようで…どういうわけかミハルのINは、初日の前日に発表されたのですが、ほんとうにうれしいサプライズでした。

友野君と佳生君は今シーズンのEXナンバーでしたが、これまた第二部のコンセプトにしっかり組み込まれていて、彼らの個性ももちろんですが、現役の中から彼らが選ばれた理由がよくわかりました。

もう一人の現役、星南君は吉野君の振付の新プロで滑ったのは第一部でしたが、これまたこのショーのコンセプトにぴったり。吉野君振付によるジプシー・キングス・メドレーは選曲・つなぎがとてもよく出来ていて、星南の個性にもよく合っていました…あまりに良い出来なので、構成に手を入れて競技プロにしてほしいなあ。そしてジプシー・キングスで滑っても王子感を出せるのは、世界中で星南君だけ!

 

順番めちゃくちゃ、もう思いついたまま書きます。第一部オープニングのグループ・ナンバーの後に登場したアイスダンス、ジュニアのきだもり組、初日から踊れてはいてもまだまだジュニアだなあという感じでしたが、楽に見たら早くも良い意味でのショー慣れしてきたようで、格段に見ごたえあるパフォーマンスになっていて吃驚!あの若さで踊り心が十分に感じられ、これは将来楽しみですねー。今のところ二人の身長差がないのが気にかかりますが、小柄な男子ダンサーならスカリと大輔という良いお手本がいるから大丈夫大丈夫。(現役時代からスカリは身長あまり高くないなと思っていましたが、今回氷上で大ちゃんと一緒にいるのを見たら、二人の身長大して変わらないんですね。)