Il quaderno d'Estate Ⅱ

Biglobeウェブリブログから移行してきました。

16年ぶりに桜咲くキスクラへ!

またもやブログ更新できないでいるうちに、あと3日でさいたまワールド、アイスダンスRDの日が迫ってきしまいました。

「氷爆」の完全版放送の前に、地上波で放送がなかった部分の感想をアップしようと下書きを書いてはいたのですが、完走出来ないでいるうちに、とうとう完全版放送の日がきてしまい、しかもワールド始まっちゃう!

 

というわけで、春分の日の休日につれづれ書いてみます。

完全版放送後で今さら私が付け加えることもないとは思いますが、「氷爆」についてどうしても書いておきたいこと。

長年大ちゃんを応援していていて、彼が希代の「表現者」であることはとっくに承知していたことですが、「プロデューサー」のような職能にも向いているとは思ってませんでした。ほんっとうに見くびっていました。申し訳ありませんでした!

確たる世界観が柱としてあり、それに完全に沿った選曲、振付、各スケーターのパフォーマンス、そして何より第二部のシームレスな構成(ミハルの「鼓動」のような古い競技プロまでがモザイクの1片としてショーに溶け込んでいた!)は息つく間もありませんでした。

何人かのスケーターに言及しておきます。まず若いアイスダンスチーム、エイドリアン&サーシャは、かなだいのリンクメイトというお友達キャスティングでは済まされない良いチームでした。二人がグループナンバーにも全力で取り組んでいるのがよく伝わってきたし、特にエイドリアンはケイトリン振付の「百合プロ」で大ベテランの荒川さんとケイトリンに一歩も引けを取らない堂々たるパフォーマンス!

また、もう芸能人枠と思っていた佳菜子ちゃんがガールズ・ナンバーを見事に滑っているのを見て、彼女はまだまだアイスショーに必要なキャストだと納得。

挙げていてはキリがありませんが、佳生君、星南君、森田君など若い男子がグループナンバーきっちりこなしていて、なんと頼もしかったことか。

招待された(←今年かどうかわからないけど、「氷艶」がらみで何かあるねこりゃ)という「氷艶」の脚本家・戸部さん曰く「芸がある」「スキルが上がった」と評した大ちゃんのKrone、かなちゃんがガラッと雰囲気が変わっていたマッシモとのダンスetc. etc. もう書ききれないから、これからのさいたまワールドに切り替えますね。

 

今さらですが、かなだいは(若くない大ちゃんの体力を考えて)4CCスキップした方が賢かったのでしょう。ワールド前にジャッジの心証を下げる懸念のあった試合は避けてほしかったけれど(救いはPCSがそれほど下がっていなかったことですね)、大ちゃんの性格だとスキップの選択はなかったのでしょうねえ。日本のアイスダンスはかなだい、小松原夫妻以外に4CCに出場可能なシニア・カップルが他にいないということもあるのでしょうが…

酸素の薄い標高の所為ということはわかっていても、ワールドに向けてあれこれ心配してしまう心配性の私でしたが、公式練習の大ちゃん哉中ちゃんの明るい笑顔、相変わらずのディープエッジを見て、応援する側の私が励ましてもらったみたいです(笑)

あと今日の午前のWBS準決勝の侍ジャパンの勝負をあきらめない戦いっぷりをテレビで見て、よし応援するぞ!かなだいも侍ジャパンも!という上向きの気持ちになってきましたーこの気持ちで3日後にさいたまアリーナに向かおうと思います。

 

最後に大ちゃんの「前回の」日本での世界選手権をポジティヴに振り返ります。旧ブログのウエブリブログは今年1月でサービス終了してしまいましたが、私が2004年頃から書き溜めていた過去記事はデータ移行できました。

移行先の提携ブログがあまりに広告が多いのが嫌で、新ブログはこちらのはてなブログにしたのですが、とにかくwebに私が書いてきたことは残せました。2007年東京ワールド観戦記、縁起よいと思うのでリンクします。

 

ジュベールおめでとう!大ちゃんおめでとう!: Il quaderno d’Estate (seesaa.net)

フィギュアスケート世界選手権 男子シングル観戦覚書き その1: Il quaderno d’Estate (seesaa.net)

フィギュアスケート世界選手権 男子シングル観戦覚書き その2: Il quaderno d’Estate (seesaa.net)

 

表現者・高橋大輔の拓く道 氷爆を観て その2

Ice Explosion 2023(氷爆)の最大の特徴は、かなだいの二人に加えて、マッシモ・スカリが、振付だけでなくおそらくディレクターとしても働いているということでした。

ご存じのようにスカリは(実は私のリアル友に"マッシモ"君がいるので、振付師の方のマッシモは名字呼びしたくなるのですw)、アイスダンス・チーム、ファィエラ&スカリとして活躍し、現役引退後はアメリカで振付師として活動しています。そしてデトロイトのカメレンゴ組にいた現役時代からカメ先生のもとに振付にきていた大ちゃんと親しくしていた仲。だから二人の友人付き合いはけっこう長いわけですし、さらに哉中ちゃんとは、かなクリ組時代にズエワ組で深く関わっていたという二重のご縁。

今回、スカリを招いたことで、ショーのレベルが格段に上がったことは間違いありません。しかもコレオだけでなく、スケーターとしてもグループナンバーや哉中ちゃんとのデュエットで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

このスカリに加えて、常連コレオ賢二先生、そしてケイトリンの振付師としての手腕によって、氷爆ならではのスタイルが確立されていました。

 

第一部は従来のショーに近い個々のスケーターのソロプロにグループナンバーが組み合わされた構成で、第二部も基本は同じなのですが、シームレスに各プロが続けて演じられ、MCさんの紹介なしで進んでいきました。要するに演技の前後の拍手(およびスタオベ)のタイミングなしとなりました。これをさびしい取る向きもあるかもしれませんが、このショーのコンセプトを強調する効果があって、私はとてもよかったと思います。

プロデューサー大ちゃんによれば、参加スケーター達には滑るプログラムのリクエストをしていたそうですが、そうすると例えば二部でミハル・プレジナが滑った現役時代の"鼓童"も大ちゃん達主催側のリクエストなんですね…ソチ前からのスケートファンには思い出深いプログラムをまた生で見られた上に、まるで氷爆の第二部のために作られたかのようで…どういうわけかミハルのINは、初日の前日に発表されたのですが、ほんとうにうれしいサプライズでした。

友野君と佳生君は今シーズンのEXナンバーでしたが、これまた第二部のコンセプトにしっかり組み込まれていて、彼らの個性ももちろんですが、現役の中から彼らが選ばれた理由がよくわかりました。

もう一人の現役、星南君は吉野君の振付の新プロで滑ったのは第一部でしたが、これまたこのショーのコンセプトにぴったり。吉野君振付によるジプシー・キングス・メドレーは選曲・つなぎがとてもよく出来ていて、星南の個性にもよく合っていました…あまりに良い出来なので、構成に手を入れて競技プロにしてほしいなあ。そしてジプシー・キングスで滑っても王子感を出せるのは、世界中で星南君だけ!

 

順番めちゃくちゃ、もう思いついたまま書きます。第一部オープニングのグループ・ナンバーの後に登場したアイスダンス、ジュニアのきだもり組、初日から踊れてはいてもまだまだジュニアだなあという感じでしたが、楽に見たら早くも良い意味でのショー慣れしてきたようで、格段に見ごたえあるパフォーマンスになっていて吃驚!あの若さで踊り心が十分に感じられ、これは将来楽しみですねー。今のところ二人の身長差がないのが気にかかりますが、小柄な男子ダンサーならスカリと大輔という良いお手本がいるから大丈夫大丈夫。(現役時代からスカリは身長あまり高くないなと思っていましたが、今回氷上で大ちゃんと一緒にいるのを見たら、二人の身長大して変わらないんですね。)

表現者・高橋大輔の拓く道 氷爆を観て その1

2023年になって最初の更新です。下にクドクド書いているとおり、中断に中断を重ねてとうとう2月に入ってしまいました。記事を書き上げる時間がもてずに宙ぶらりんの状態に耐えられず、途中もよいところですが、とりあえず書けたところまで公開します。本題に全然入っとらん(苦笑)

2023年2月2日記す。以下、年明けから書き継いでいた氷爆の記事です。↓

 

久しぶりのブログ更新になりました…愚痴っても詮無いことながら、真駒内から戻ってからも年末の全日本の後も、記事を書き始めてはいたんです。でも相変わらず家にいる時間の多くを介護と家事に費やさざるを得ず、PCを開けて記事を書き始めても、中断の繰り返しーとうとうどれも中途半端のままアップできずに年が明けてしまいました。

今日もどこまで書けるかわかりませんが、なんとか一本書き上げてみたいものです。

 

まずは遅くなりましたが、アイスダンスかなだいチームの全日本初優勝、そして大ちゃん男子シングルでの5度の優勝から11年、2カテ目での優勝おめでとうございます!

N杯もですが、かなだい「コンガ」と「オペラ座の怪人」の感想を書けていなくて心残りなのですが、今日書きたいのは全日本優勝とさいたまワールド出場を決定させての年明けのアイスショーIce Explosion2023について、です。

 

3年ぶりのIce Explosion(以下”氷爆") 私は初日昼公演と楽の2公演を観ました。

第一回から3年。思えば2020年の正月は、そろそろ中国でのコロナウイルスの流行がニュースとなり始めていて、パントン組と彼らが連れてきた中国の若いスケーター達が無事に来日を果たしたことに安堵したものでしたが、まさかそれからまもなく世界中がパンデミックに巻き込まれ、いまだに抜け出すことができなくなるとは…

そして3年前はまだぎごちなく手を取り合って滑っていた哉中ちゃんと大ちゃんが、今はまぎれもなくアイスダンスチーム「かなだい」として国際試合でも中堅クラスの地位を築き上げている。

私はといえば、2020年の正月時点では、率直に二人を応援する気持ちになれてはいましたが、大ちゃんのアイスダンス転向表明時には、シングルへの未練というか(勝手に)モヤモヤしていたのが、3年後の今は「かなだい」「アイスダンサー高橋大輔」にぞっこんになっているという、いや大変な変化のあった3年間でした。

 

それにしてもシーズン中それも全日本直後の開催のアイスショーを大ちゃんそして哉中ちゃんもプロデューサーの役割をよくぞここまでやり遂げたものです。年末の配信で、全日本の合間にも、氷爆のスタッフから連絡がきていることを二人が語っていましたが、いやほんと超人的といってよい両立っぷりでしたね。

 

ここまで書いたところで、またもや2週間の中断になってしまいました。氷爆から3週間たってしまいましたが、まだ完全放送も先なので、できる限り書き継いでみますね。

 

初日にまず最初に印象に残ったのは、オープニングのグループナンバーが初日とは思えないほどまとまっていたことです。USMのショー、フレンズオンアイスやクリスマスオンアイスも、初日からグループナンバーの振り付けをよく仕上げていることが多いのですが、それにしても氷爆は初日から完成度が高くて驚かされました。リハは3日くらいだったそうですが、よくぞここまで… 海外のスケーターはそうそう早く現地入りできなかったわけだし、国内、海外、現役、アマチュアを問わずキャスト、スタッフ全員が高い意識をもってショーに臨んでくれたことがよくわかります。

皆のモチベを引き出したプロデューサー高橋大輔の能力すごくないですか!?

そしてこれが大ちゃんがやりたかったショーというわけなのですが、それがここまで、魅力あるものになるとは!

 

 

ファントムの闇 クリスティーヌの光

やっとブログを書く時間を持てました!

スケート・アメリカから3週間、デニス・テン・メモリアルから2週間。ファントムとクリスティーヌの紡ぎだす光と影のドラマに魅せられて、もう早くこの想いを拙くても文章に残しておきてたまらなかったのです。

 

2006年11月末。たまたまテレビで目にしたNHK杯の男子FSの中継で「オペラ座の怪人」を見て、高橋大輔の応援を始めるようになって16年。飽きっぽい私がこんなに長い間、ファンを続けているのは、あまりに大ちゃんのスケート人生が山あり谷ありで、目を離せないというか見放せなくなってしまったから…なーんてことも考えたりしてましたが、まさかこんなに時間が経ってから、今まで以上に心奪われるパフォーマンスを繰り出されるとは…惰性でファンをやっていたわけではないけれども、シングルスケーターとしての全盛期ははるか前に過ぎて、アスリートとしては限界と思われる年齢にとっくに達したという今になって、こうも人の心を揺り動かすパフォーマンスを繰り出すとは、望外の喜びとしか言いようがありません。

 

しかもファンになったきっかけの「オペラ座の怪人」再びとは、勝手に縁を感じて感動している私です。

思えばニコライ・モロゾフ振付の2006/2007シーズンの「オペラ座の怪人」はミュージカルの数々の名曲をつないで、当時の高橋大輔の若い力を引き出していました。「つぎはぎ」というと聞こえはよくありませんが、しかしモロゾフはとても上手く曲をつないでいました。「オペラ座の怪人」は今まで数えきれないほどの選手たちのプログラムとして使用されてきましたが、中には酷いつぎはぎのものもありましたからね。そこはさすがモロゾフでした。

今回のかなだいの「オペラ座の怪人」はPhantagiaとThe music of the nightの2曲だけ。しかもこの2曲は物語の中で繋がっている。天使のようなクリスティーヌを、ファントムが「音楽」を介して闇に生きる自分の世界に導き入れようとする場面に絞っています。

 

配信動画でズエワ先生が「シングルの時の大輔はファントムを滑って空想の中で理想の女性を創り上げた」「今その女性が現実となって表れた。それが哉中」「ファントムがクリスティーヌをデイーヴァにする」という意味のことを仰っていた、まさにその物語がスケートになっていました。

 

我々日本のファンばかりかスケアメの会場のアメリカのスケートファンもこのプログラムに熱狂していましたが、良くも悪くも「芸術」よりのパフォーマンス。それがフィギュアスケートという競技の特殊性でもあるのでしょうが、かなだいのパフォーマンスは特にその特徴が顕著です。もともと大ちゃんは若い頃から「表現者」であり続けていますが、今回大ちゃんだけでなく哉中ちゃんも「氷艶」シリーズを経験していたことが大きいのではないのでしょうか。

演技開始時の哉中ちゃんの不安そうな表情は、怪人に囚われたクリスティーヌそのもの。二人のディープエッジによる滑り、表情、所作すべてがファントムとクリスティーヌの物語を紡いでいました。

 

使われた音源は、映画版のサントラ…実は私は映画版のファントム、ジェラルド・バトラーの歌が苦手でした。なんでも本人は敢えて「ロックっぽく」歌ったとのことですが、私が初めて聴いたファントムが一流中の一流のテノール歌手ホセ・カレーラスの「ロイド=ウェッバーを歌う」というCDだったせいもあってか、バトラーの声に違和感があった上に、テレビで見た映画版があんまり良くなかった…って地上波のCMあり台詞吹き替えで見たのだから、これも判断保留ですかね。

とにかくかなだいのプログラムでのバトラーのThe music of the nightの良さに気が付くことができました。少なくともあのプログラムにはバトラーの声で正解なのではないでしょうか。

あと映画見た時に仮面に隠れていない部分のバトラーファントムがイケメンすぎることも気になりましてw 当時バトラーファントムのファンの方が「ファントムはイケメンでないと」と言っていたのも「どうよ?」と思っていたのですが、その見解は正しかったと納得いたしました。

それは大輔ファントムだけでなく、かなだいがきっかけとなってYou tubeで検索して出てきたロンドン上演25年記念でファントムを歌ったラミン・カリムルーの若々しく力強いファントムを見ても、思ったことです。醜い風貌の下の一番芯の部分でファントムはイケメンなのだと。

そして見るたびに美しさを増していく哉中ちゃんは今まさにクリスティーヌとともに歌姫(ディーヴァ)になりつつあるのだと思います。

 

もうね書きたいことは尽きないのですが、あと一週間でNHK杯。この目であのファントムとクリスティーヌを見ることができるはずなので、その時までまだまだ取っておきます。

初戦のスケアメで取りこぼしがあり、思ったほど点が伸びなかったという大きな課題ーわずか一週間後のカザフスタンで早くも修正してきましたがーをどこまで克服して仕上げてきているか。楽しみでもあり心配でもあるのは、この16年変わりません。

 

舞台のクリスティーヌと同じように白いドレスの哉中クリスティーヌ。そんな光そのもののクリスティーヌを渇望し闇の中で苦悩する大輔ファントム。早く二人の光と影のドラマをこの目で見たい。

2007年東京体育館、世界選手権の会場で21歳の大輔ファントムを目の当たりにして、そして今、クリスティーヌを得た36才の大輔ファントムを見る機会が巡ってくるとはなんと幸せなことか。

 

コロナ第8波が迫りつつあり、特に先行するように感染者が増えている北海道に行くにあたり、感染対策には万全を期すように努めます。

 

再びのファントム

かなだい初戦

2022/2023グランプリシリーズ アメリカ大会(スケアメ)

が開幕が今週末に迫ってきました。

大ちゃんの第一期シングル時代から、試合がある週の月曜日に目覚めると、「ああ今週は試合が…」と勝手に緊張する私でしたが、まさか未だにというかまたもやその習慣になるとは15年前には夢にも思っていませんでした。

先週のかなだい振付(垂れ流し)配信は、ながら視聴だったので、アーカイブを最初からきっちり見直そうと思っていますが、それをしないうちに第二回目の配信が今晩始まる!それどころかスケアメが始まってしまう…

インスタの配信第二弾の予告見たら、FDの「オペラ座の怪人」の断片があり、しかもズエワ先生が「ファントムはダイスケの過去とつながっている』とおっしゃっている!

 

そしてなんというタイミングでしょうか。その「過去」のファントムを振り付けた ニコライ・モロゾフと偶然再会するとは!!ハリケーンの直撃でリンク難民中のかなだいが場所を貸してもらっているリンクが、モロ率いるアナベルちゃん(もう立派なシニアのアイスダンサーなのに、2014年XOIの時の少女時代の印象が強く、つい「ちゃん」付けしてしまいます)のチームのアメリカでの本拠地ということでしょうか。

インスタにアップされた二人のツーショットを見て、私は涙が込み上げてきそうでした…涙もろいのは年のせいかもしれませんが、一度は酷い決別をせざるを得なかった二人がこうしておっさんになって、ピースサインしている姿を見たら、ほんとうによかったなあ。「過去」は否定するものではなくて「現在」につながるかけがえのない大切なものなのだとしみじみ思いました。

 

 

モロは人のよさそうないい感じのおっさんになってますなあ。

忘れもしない2008年春。突然訪れたモロと大ちゃんの決別は、当時の私たちファンには大きな大きな衝撃でした。大ちゃんのやつれっぷり、やさぐれぶりが心配で、無断でライバル選手に乗り換えたモロへの怒りを私は抑えきれず先代ブログで吐き出しまくりでした。「この裏切者!」とかねw 憤慨するあまり体調おかしくなるわ、夢にまでモロが出てくるわで…今でもその夢は覚えていますが、どこか試合の会場でモロを見つけて、私は「よし!言いたいこと言ってやる!」「でも英語で言わなきゃならない」と思っているうちに目が覚めました…まるで別れた男に未練がある時に見るみたいな夢じゃないですかっ。

さらに母にまでモロの悪口を言うなどという、スケートに興味のない人に実に迷惑なことをしていましたが、その時母は「でもモロゾフは悪人じゃない。顔見ればわかる」と言ってました。さすがは亀の甲より年の劫、母は人を見る目があったのですね。今は寝たきりになってしまった母ですが、子としてしっかり介護しよう!とあらためて思います。

 

その後、モロが頭を下げてきて再びのコーチ就任、アナベルちゃんと親子チーム組んでのXOIサプライズ出演とまさかまさかの師弟関係でしたが、ここにきてまたご縁ですよ!大ちゃんが再びファントムを演じるタイミングで。「長く曲がりくねった道」を切り開く大ちゃんには、やはり「必要な時に必要な人が現れる」のですね。

 

2006年NHK杯のモロゾフ版ファントム(特にストレートラインステップ)を見て、以来16年に及ぶ私のファン歴ですが、再び新しいファントムに出会える時が近づいている。

 

その2006年12月3日の先代ブログ記事、もう閲覧出来なくなっているんですかねえ…長年続けたビッグローブのウエブリブログがまもなくサービス終了にるので、はてなブログに移行してきたのですが、移行作業後ウエブリブログのアドレスをクリックすると、はてなの方に飛んでしまうし、検索にも引っかからなくなってしまいました。管理人の私はスマホのウエブリブログのアプリの管理画面から過去記事も見られるのですが…。イタリアの雑誌の大ちゃんの記事の翻訳とかもあるから、何らかの形でアーカイブにしたいものです。

 

とりあえず上記の16年前のテキストをPDFにしてみたのですが、ファイルをここにどうやって埋め込むか分からない…試行錯誤しでみます。

 

 

フレンズオンアイス2022 第一部②

000毎回楽しみなステファン・ランビエールの今年のプログラム"This bitter earth"は、まずボロのように破れた衣装(以前の大ちゃんのプロ"Lacrimosa"の衣装っぽい)に驚かされましたが、その演劇的なパフォーマンス、またしても瞠目させられました。コンセプトは刑事君のと共通するものがあり、逆境の中で苦闘し光を見出そうとするもの。プログラムが始まってすぐに尻もちをつくところがあり、私は最初にDear Freindsで見た時は、失敗して転倒したのかとハラハラしてしまいましたが、すぐにこれは演技の一貫だと気が付きました。初日の公演でも、軽い悲鳴というか息をのむのが周囲から聞こえてきたので、私同様に失敗演技と思ってしまった人のようです。いや無理もないですよ。転倒を演技に組み入れたのって、ずっと前にフレンズのコミカルプロで岳斗がやったくらいしか私は知らないです。
そればかりか苦悩の叫び声まで随所にあり、ほんとうにユニークなパフォーマンス。かつてアイスレジェンドで見せたスケートで「演劇」を追求するステファンの表現者としての姿勢は一貫していますね。台詞、歌、ダンスを組み込んだ「氷艶」シリーズとともに、フィギュアスケートの可能性を広げる試みだと思います。
そしてそのパフォーマンスは、衰えることのない「技術」に支えられていることは言うまでもありません。

第一部の〆は大ちゃんとジェレミー・アボットのコラボ"You'll never walk alone"。まあね曲も賢二先生の振り付けも、嘗てのクリスマスオンアイスでの大ちゃんステファンの「アンセム」の二番煎じではあるんですけどね。大ちゃんジェレミーのスケーティングを「魅せる」プロと割り切って私は十分堪能しました。特に最終日昼公演では、二人のエッジの描く曲線の美しさに涙ぐんでしまったほど。やっぱりフレンズはスケート巧者をそのファンの為のショーです。
そして大ちゃんがシングル時代に得意としていたのレイバックスピンをこうやって披露してくれる機会があることもあることもありがたいことです。珍しくハイドロしてましたね。Dear Friendsでシングルアクセル跳んでたので、本番では2Aにするかな?と考えてしまいましたが、もうダンスのブレードだからジャンプはシングルまででした。今までもフレンズは発光するリストバンドを使ったりして観客参加の試みをしていましたが、このプロではスマホライトを照らすことが促されました。会場内でももちろんでしたが、日テレプラスの放送でも、ほんとうに星のように美しい効果を上げていましたね。
抽選会は荒川さん大ちゃんミキティ昌磨の4人。Dear Friendsで演技を終えたばかりの大ちゃんを気遣って荒川さんが「本場では考えます」と言ってましたが、a結局本番でも大急ぎでの大ちゃんINでした。
相変わらずのグダグダあり、大ミキに漫才あり、昌磨の「効果は感じないんですけど」発言がw でも「効果」の件はコラントッテの社長さんに「言ってもいいよ」と言われているそうでww その社長さんは初日にお見えになっていたし、素敵なスポンサー様ですねー。
この抽選、2007年以来何十公演も参加しているのに、私はかすりもしませんわ…。

 

※やっとこれで半分ですw

フレンズオンアイス2022 第一部 ①

私にとっては3年ぶりのフレンズオンアイス(FOI)

8月25日 Dear Friends、26日夜の部、28日昼の部の計3回見に行きました…そしてその3回ともかなだいのプログラムはEXナンバー"Love goes"でした。うーん…1回くらいは新RDにあたりたかったですけどねえ。ま、日テレプラスの大楽の生中継でRD見られたし、"Love goes"が大好きになったから、RDをこの目で見るのはまたの機会の楽しみにとっておきます。

以下、全体の感想は公開リハ含めて複数回見たのを取り混ぜて書いてみます。なるべく生で観た印象で貫きたいのですが、CS日テレで生中継した大楽の印象が混じってしまうのは避けられないこととご了承下さい。

Dear Friendsでの私の席は、南寄りの西の一列目で、哉中ちゃん特等席でした!間近で観るマスク衣装の哉中ちゃん美しかった…大ちゃんもその隣で踊ってたので、近くでダンスを堪能できました。大ちゃんウエスト細っ!
このオープニング"Sing sing sing"(定番曲だけど、やっぱり景気づけになる曲)と、それに続くグループナンバー"My favorite thing"は最終日には格段にまとまった良いパフォーマンスになってました。限られた時間で仕上げなくてはならないショーのグループナンバーの場合、日数が経つれて良くなっていくのは普通のことですが、フレンズの場合、スケーターの信頼関係がしっかりしているゆえか、ショー限定なのが惜しいくらいに楽に向けて完成していきますね。
Dear Friendsの選手紹介の時、ツイズルで大ちゃんがステップアウトしてしまいましたが、本番ではしっかり回っていたのでホッとしました。


続く哉中ちゃん振り付けの"My favorite thing"は最終日にはなんとも上質な大人のプログラムに仕上がっていました。特に派手な趣向があるわけではなく一見ショーのつなぎによくあるグループナンバーという感じなのですが、観れば観るほど味わいの出てくるナンバー。荒川さん哉中ちゃんケイトリンアンドリュージェイソン参加したすべてのスケーターのうちの誰か一人が目立つわけでなく調和して、それでいて誰もが主役でした。
曲の編集出来るわ振付出来るわで、どれだけの才女なの哉中ちゃん。

今年のGet the chance枠は、大島光翔くん。既に全日本も出場していて「将来有望だなー」と思ってはいましたが、生で観たら若くして雰囲気あるんですよねー。それを「華がある」というわけですが、競技者としても勢いがあり、そして表現者としても生まれながらのものをもっている、これは順調に伸びていけば日本のスケート界の中心にいける若者ではないでしょうか。
そして紹介の時に荒川さんが言及していたとおり(相変わらずプログラム滑り終わっても息が乱れない荒川さんの体力…!)、光翔くんのお父様は大島淳さん。そうっ「氷艶2017 破沙羅」の「荒獅子男之助」であり、プリンスチームの男性リーダーとして活躍された方です。私が大ちゃんのファンになってプリンスアイスワールドの横浜公演に足を運び始めた始めた2007、8年頃、まさにこの新横浜の会場で八木沼さんと大島さんがデュエットを滑っていたことを懐かしく思い出しました。

フレッシュな現役選手の後には、フレッシュなプロスケーターの演技についてまとめて述べさせて頂きます。
現役引退を表明してから初めての出演の宮原知子田中刑事がとても良かった。プロスケーターに向いているこの若い二人を今後プロ枠レギュラーにになってくれそうで、これは今後のフレンズに大きいのではないかと思いました。知子ちゃんはコラボでも大活躍でしたが、ソロプロのフラメンコも好演(容姿も大人びてきれいになりましたね!)。
そして刑事君は後で登場するステファンのプログラムのコンセプトに通じるものがあるドラマチックな新プロを滑りました。刑事君の技術と表現力を活かした選曲、振付だなーと思っていたら、これコレオは笹原景一朗君なんですね!うれしい!!
笹原君といえば、大ちゃんがシングル選手として現役復帰した年に西日本、全日本選手権で印象深い演技を残した選手。私は大津で観た西日本選手権での笹原君のFSに大きな感銘を受け、彼が現役引退後にプリンスチームに入ったのをとてもうれしく感じていました。ところがコロナ禍の中、(たぶん)一度もショーの舞台に立たないまま笹原君はインストラクターの仕事に専念する為にプリンスを退団…残念に思っていたのが、コレオとしてデビューとは今後が楽しみです。

上の二人に比べると、もう中堅といってよいプロスケーターになった無良崇人。今回、刑事君の影に隠れたというような意見も耳にしましたが、私は全然そうは思いませんでした。久々に観た無良君のパフォーマンス、とても良かったです。

そしてここで書き難いことを書かなければならないのですが…フレンズの初期の頃からのベテランのプロスケーター達(荒川さんと有香さんは除く)のパフォーマンスが苦しくなってきましたねえ。鈴木さんは現役引退後一番といってよいくらい身体を絞ってやる気を見せているし、本田君のイーグルは今でも大好きではあるけれど…。安藤さんもますますキツくなっちゃってる。あの素晴らしいサルコウを見ることはもう叶わないのか…。

大ベテランでもパフォーマンスを維持しているシェイリーン有香さん荒川さんは、皆スケーティング巧者…やっぱり長く保つ秘訣はこれですね。
有香さんは自分で振付するせいか、使用する曲が似た感じのことが多くて、Dear Friendsで観た時は正直マンネリ感があったのですが(これ以前も見たことあるプロかも)、初日→最終日と進むにつれ、やっぱり有香さんのスケーティングは至高!いつまでも観ていたい!となりました。なんというか有香さんの独り言みたいなさりげない滑りなんだけど、その独り言が観ているこちらの心にストレートに入ってくるような、そんな極上の体験は相変わらずです。
(後注 : 八戸で開催のSOIがショースケーター佐藤優香として最後になるとの発表が
ありました…もう来年のFOIでは有香さんを見ることが出来ないんですね…)

シェイリーンは闘牛士に扮し、赤いスポットライトを牛に見立てるという発想がまず斬新。そして自分が殺した牛に同化して泣き崩れるラストシーンが深い…。長年スケート技術と共に美貌とスタイルを保っている裏では、すごい努力しているに違いない.
そうそう有香さんもこの十数年容姿変わらないですよね。スケーティング良いと年取らないのかー。

 

※シェイリーンと刑事君は第二部出演でしたが、流れでこちらで述べさせていただきました。